蛍光灯をLEDの照明に交換する、脚立に乗ったヘルメット姿の作業者の場面。
イメージ図(AIで生成)
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蛍光灯の製造終了はいつ?LEDへの切り替えで法人が計画しておくこと

目次
  1. 製造・輸出入が禁止される時期(種類別)
  2. 禁止されないこと(よくある誤解)
  3. 法人が計画しておくこと(6つの手順)
  4. 補助金を使う場合の注意
  5. 関連する記事
  6. 地域の電気工事会社を探す

一般照明用の蛍光ランプは、水銀に関する水俣条約の決定を受けて、2027年末までに、種類ごとに製造と輸出入が禁止されます。禁止されるのは製造と輸出入で、今ある蛍光灯を使い続けること、在庫品を売ること・買うことは禁止されません。「◯年◯月までに全部交換しなければならない」という一律の期限もありません(2026年10月時点)。

ただし、製造終了後は交換用ランプの調達が難しくなる可能性があります。在庫や価格の動向も確認してください。法人の施設では、照明の数が多く、工事にも時間がかかります。「切れたら交換」ではなく、建物ごと・フロアごとに切り替えの順番を決めておくのが現実的です。この記事では、規制の内容と、法人が計画しておくことを順に説明します。

製造・輸出入が禁止される時期(種類別)

環境省の案内では、禁止の日はランプの種類で違います。

ランプの種類 製造・輸出入の禁止の日
電球形蛍光ランプ 2026年1月1日(30Wを超えるものは2027年1月1日)
コンパクト形蛍光ランプ 2027年1月1日
直管形蛍光ランプ 2028年1月1日(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を使ったものは2027年1月1日)
環形蛍光ランプ 2028年1月1日(同上)

出典: 環境省(2026年10月時点)

  • 直管形は、事務所・工場・倉庫などで使われている、細長い蛍光灯です。三波長形などは2027年末まで製造でき、2028年1月1日から禁止になります。
  • ハロりん酸塩の蛍光体を使ったランプは、昔からある一般的な白色のランプに多い種類です。こちらは1年早く、2027年1月1日から禁止です。
  • 「2027年末に一斉に禁止」と書かれた資料もありますが、実際には種類ごとに日付が違います。電球形のうち30W以下のものは、2026年1月1日から禁止されています。30Wを超えるものは2027年1月1日からです。

手元のランプの規制時期が分からない場合は、品番や器具・ランプの写真をそろえ、メーカーに種類を確認してください。

禁止されないこと(よくある誤解)

よくある言い方 正しくは
蛍光灯は2027年までに使えなくなる 使用は禁止されない。今ある器具・ランプは使い続けられる
2027年末が交換の期限 一律の交換期限はない。2027年末は「製造・輸出入」の期限
在庫のランプも売ってはいけなくなる 販売・購入は禁止されない。在庫品は流通する
安定器の点検も要らなくなる 安定器(蛍光ランプを安定して点灯させる部品)は劣化するため、点検・交換の判断は別に必要

「法律で禁止されるから、すぐに全部交換しないといけない」という営業の言い方には注意してください。交換の時期は、ランプの入手性・器具の古さ・電気代・工事の段取りで、自社で決めるものです。

法人が計画しておくこと(6つの手順)

1. 照明の台帳を作る

まず、どこに、どの種類の照明が、何台あるかを数えます。

記録する項目 例
場所 [建物名・階・部屋名]
器具の種類 直管形・環形・電球形など、型番・定格消費電力・灯数
台数・ランプ本数 [台数]台・[本数]本
器具の設置時期 [設置年]。分からなければ「不明」
点灯時間 1日[時間]・年間[日数]
天井の高さ・作業条件 天井高[m]、高所作業車の要否、稼働中の作業の可否
非常用照明・誘導灯か 一般照明と分けて管理する

非常用照明は停電時に避難経路を照らす設備、誘導灯は避難口や避難方向を示す設備です。 建築基準法・消防法の基準に関わるため、一般照明とは分けて扱います。交換するときは、基準に合う器具・適合ランプであるかを工事会社に確認してください。既設の蛍光灯式の非常用照明や誘導灯を、一般照明用の直管LEDランプにそのまま替えることは避けてください。

2. 優先順位を決める

次の観点で、先に切り替える場所を検討します。

  1. 点灯時間が長い場所(24時間稼働の工場、倉庫、駐車場): 電気代の差が大きい
  2. 器具が古い場所(設置から長くたち、安定器の劣化が心配な器具)
  3. 高天井など、交換の手間が大きい場所: ランプ交換のたびに足場や高所作業車が要るため、長寿命のLEDにすると交換の回数を減らせる
  4. ランプの在庫が少ない種類を使っている場所

3. 棟・フロアごとの切り替え時期を決める

台帳と優先順位をもとに、切り替える年度、止められる日・時間帯、予算を申請する時期を決めます。一度に交換しきれない場合は、棟・フロアごとに分け、工事まで必要な交換用ランプも確認します。

器具ごと交換するか、既設器具を残せるかは、器具の劣化や適合を調べてから判断します。工事方式と資格の確認、依頼先の選定は、法人のLED照明の交換工事で詳しく解説しています。

4. 手持ちのランプの在庫を計画する

すぐに全部を切り替えない場所では、交換用のランプを確保しておく必要があります。

  • 年間で何本交換しているか(過去の購入記録から)を調べる
  • 切り替えまでの年数分を目安に、在庫を持つかどうかを決める
  • 保管中の破損に注意する(蛍光ランプには水銀が含まれている)

5. 撤去したランプの処分を決める

事業所から出る使用済みの蛍光ランプは、水銀使用製品産業廃棄物として、廃棄物処理法に従って処理します。

  • 処理を委託するときは、委託契約書に「水銀使用製品産業廃棄物」を含むことを明記し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)にはその旨と数量を記載する
  • 委託先が、その廃棄物を扱える許可を持っているかを許可証で確かめる
  • 工事会社に撤去と処分をまとめて頼むときも、処分の流れ(誰が運び、どこで処理するか)と書類を見積もりの段階で確認する

保管中は破損を避け、ほかの廃棄物と混ざらないように分けてください。

排出事業者(廃棄物の処理責任を負う事業者)は、契約で自由に決められるものではありません。 照明更新などの建設工事に伴う廃棄物は、原則として、その工事を発注者から直接請け負った元請業者が排出事業者です。施設内のランプ交換・保守で建設工事に該当しない場合は、廃棄物の発生や管理の実態に応じて、施設の所有者・管理者や保守業者のどこが排出事業者に当たるかを確認します。

大阪府の建設廃棄物FAQ(Q3・Q5)もこの区別を示しています。排出事業者に当たる主体を確認したうえで、処理の委託契約とマニフェストの交付・管理の手順、費用負担を契約前に整理してください。判断に迷う場合は、工事場所を管轄する自治体の産業廃棄物担当窓口に確認します。

6. 見積もりを取って、年度の予算に入れる

工事会社には、手順1の台帳と、棟・フロアごとの切り替え希望時期を渡します。現地調査を経た見積もりをもとに、工事費、撤去品の処分費、営業への影響を年度の予算に反映してください。費用項目の詳しい確認表は、法人のLED照明の交換工事をご覧ください。

切り替え計画の管理表(ひな形)

棟・フロア 対象ランプの種類・品番 規制時期の確認結果 切り替え予定 残す期間の交換用ランプ 予算申請・現地調査の担当
[場所] [種類・品番] [製造・輸出入の禁止日] [年度・時期] [在庫・調達先・必要数] [部署・担当者]

規制の日付は交換期限とは別に記録します。工事が終わるまでランプを確保できるか、年度ごとに計画を見直してください。

補助金を使う場合の注意

補助金を利用する予定なら、公募日程と契約・着工の条件を確認し、切り替え計画に反映します。制度の探し方と確認手順は、設備更新の補助金の調べ方をご覧ください。

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この記事では、蛍光灯の規制の中身と、切り替えの計画の立て方を扱いました。次のテーマは、それぞれの記事で詳しく説明しています。

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