デスクや引っ越し用の段ボールが並ぶオフィスで、ヘルメット姿の作業者が床の配線ボックス内を工事している場面のイラスト
イメージ図(AIで生成)
発注・費用

オフィス移転の電気工事|電源・照明とLANの分担、発注前の確認事項

目次
  1. 電源・照明とLAN工事の違いを整理する
  2. 席数より先に使用機器と運用を伝える
  3. 管理会社の承認と作業者の資格を確認する
  4. 移転日から逆算して工程と費用をそろえる
  5. 業務開始前の確認と引渡し資料
  6. 出典
  7. 関連する記事
  8. 地域の電気工事会社を探す

オフィス移転の電気工事は、機器表と座席図で必要な電源を洗い出し、既設回路の余裕を調べてコンセント・専用回路の増設を決めると進めやすくなります。あわせて、LAN(事務所内の機器をつなぐ通信ネットワーク)の配線、通信回線の開通、機器設定の担当も分け、業務開始前の動作確認日を確保します。電源が入っても通信できなければ仕事は始められません。総務、情報システム、管理会社、施工会社で担当と完成の条件を共有しましょう。

レイアウト変更でも、既設コンセントの数だけで足りると判断しません。回路の余裕、機器の仕様、配線の経路を現地調査で確認します。この記事の資格・制度と費用の説明は2026年10月時点です。現場条件を裏付ける相場資料がないため金額は示しません。

電源・照明とLAN工事の違いを整理する

電気工事は主に機器へ電気を供給し、照明を使える状態にする工事です。LAN工事は、機器間の通信に使う配線などを整える工事です。配線の見た目が似ていても、電源と通信では役割も試験内容も違います。

工事項目 主な内容 完成時の確認
電源 コンセント、専用回路、分電盤(電気を各回路へ分ける設備)や配線の変更 回路表示、電源仕様、必要な試験
照明 器具の増設・移設、スイッチや制御の変更 作業面の明るさ、操作、画面への映り込み
LAN配線 端末までの通信ケーブル、接続部の加工、配線の表示 配線の試験、接続先と端末番号
通信・システム 回線開通、ネットワーク機器の設定、電話など 社外との接続、業務システムの利用

大阪府の工事区分の説明でも、構内電気設備を扱う電気工事と、通信設備を扱う電気通信工事は分けられています。ただし、この区分だけで個々のLAN作業に必要な資格を一律には判断できません。工事内容と規模を示して、必要な許可などと施工担当を確認します。

一社へまとめて頼む場合も、配線工事と機器設定の担当は確認します。通信会社の回線開通や、社内システムの設定が見積もりに含まれるとは限りません。

席数より先に使用機器と運用を伝える

専用回路は、特定の機器などに電気を供給するために分ける回路です。増設の判断には、その機器の仕様を確認します。

座席図に加え、機器の一覧を用意します。パソコンだけでなく、複合機、会議室機器、給湯機器、サーバー、無停電電源装置(UPS)なども対象です。UPSは、停電時などに電気を供給して機器の動作維持や停止を支える装置です。

機器表には、型式、台数、電源仕様、設置位置、使用時間、常時通電が必要かを書きます。複合機や給湯機器などは、専用回路の要否も機器の仕様に従って確認します。

場所 配置図とともに渡す情報
執務席 使用端末、周辺機器、席の増減予定、床からの配線方法
会議室 モニター、会議機器、机の位置、壁や床の接続口
サーバー・通信機器 電源条件、UPS、常時運転、保守の作業空間
共用スペース 複合機、給湯機器、清掃用電源、予約設備

コンセントを増やすだけで、回路の供給能力が増えるわけではありません。既設回路の調査を依頼し、必要に応じて専用回路や盤の改修を比較します。通路を横切る配線や、家具でふさがる接続口も図面の段階で見直します。

管理会社の承認と作業者の資格を確認する

移転先では、工事申請、指定会社の有無、共用部への配線、作業可能時間、搬入の予約、停電の承認を確認します。OAフロアと呼ばれる配線用の二重床がある場合は、床下の状態や使える経路を現地で確認してもらいます。

電気工事会社には、建物の受電方式と今回の作業内容を伝え、施工担当者の資格・保安体制を確認します。高圧受電とは、電力会社から高い電圧で電気を受け、建物内で使う電圧に変える受電方式です。この方式のビルでは、コンセントなど電圧の低い部分の工事でも、必要な資格が一般の住宅とは異なる場合があります。資格の区分は電気工事士の資格確認を参照してください。

建設業許可と電気工事業法の登録・通知なども、別の確認事項として記録します。手続きの詳しい違いは電気工事業の登録と建設業許可の違いで確認してください。

移転日から逆算して工程と費用をそろえる

工事の完成日、通信回線の開通日、家具搬入日、機器移設日を一枚の工程表にまとめます。回線の開通見込みや機器の納期は個別に確認し、全国一律の所要日数を前提にしません。

  1. 現況調査で図面、回路、配線経路、管理会社の条件を確認します。
  2. 設計の確定で席・機器・接続口の位置をそろえます。
  3. 工事申請と発注を行い、電源とLANの施工順を調整します。
  4. 配線・器具工事と試験を済ませ、結果と表示を確認します。
  5. 家具・機器の設置後に、実際の接続状態で業務の動作を確認します。

見積もりは、電源回路、コンセント、照明、LAN、機器設定を分けます。さらに、床や天井の開閉・復旧、夜間作業、仮設、試験、図面更新、旧事務所の撤去を含むかを確認します。移転先と移転元は、見積もりと工程を分けて管理すると漏れを見つけやすくなります。

業務開始前の確認と引渡し資料

機器の起動だけでなく、実際の仕事を想定した確認をします。情報システム担当者や保守会社の立会いも必要に応じて手配します。

  • 各席と会議室で電源を使え、接続口の番号が図面と合うか
  • 複合機、会議機器、電話、入退室機器が動作するか
  • 社内外への通信と、必要な業務システムを利用できるか
  • 照明の操作と執務時の見え方を確認したか
  • UPSなどの設定と運用を担当者が理解しているか
  • 配線が通行・家具の移動・保守の妨げにならないか

電源の回路表、完成図、試験記録、LAN配線の接続表と試験結果を受け取ります。ネットワーク機器の設定資料は、社内の情報管理ルールに沿って保管先を決めます。

旧事務所では、撤去する配線と残す配線、データ機器の扱い、原状回復の確認者を決めます。原状回復は、賃貸借契約などで合意した状態に戻すことです。共有設備や隣接テナントの配線を誤って撤去しないよう、管理会社の承認と現地の識別を済ませてから着手してもらいます。

出典

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この記事は事務所移転の電源・照明と通信の分担を扱います。店舗内装の工事区分、幹線そのものの改修、資格制度の詳細は次の記事で確認してください。

地域の電気工事会社を探す

地域の会社の一覧から候補を探せます。オフィス工事の実績、管理会社との調整、LAN施工会社との分担、移転前の試験への対応を各社へ直接確認してください。

出典・参考

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