地面の断面で、埋まった浄化槽を小型のショベルとヘルメット姿の作業者が入れ替える場面。
イメージ図(AIで生成)
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浄化槽の入れ替え・撤去工事|施設の担当者が確認する業者の登録と手続き

目次
  1. 浄化槽工事とは(法律上の範囲)
  2. 実際に施工する会社の登録・届出
  3. 入れ替えの流れ
  4. 撤去だけをするとき(下水道への切り替えなど)
  5. 見積もりで確認すること
  6. 関連する記事
  7. 地域の管工事会社を探す

施設の浄化槽の入れ替え(新しい浄化槽の設置)では、実際に施工する会社に、浄化槽法にもとづく登録、または特例の届出が必要です。特例の届出ができるのは、建設業許可の土木工事業・建築工事業・管工事業のいずれかを持つ会社です。さらに工事は、**浄化槽設備士(浄化槽工事を実地で監督する国家資格者)**が現場で監督します。管工事業の建設業許可を持っているだけでは、浄化槽工事を行う条件はそろいません(2026年10月時点)。

撤去だけを行う場合は、最終清掃・撤去の担当と処分方法を確認します。新設・変更を伴う工事と同じ条件で業者を判断せず、施工範囲を分けて相談してください。施設の側(浄化槽管理者)にも、設置の届出や、古い浄化槽の使用をやめたときの**廃止届(30日以内)**などの手続きがあります。この記事では、依頼先の確認のしかたと、入れ替え・撤去の流れを説明します。

浄化槽工事とは(法律上の範囲)

浄化槽法では、「浄化槽工事」を、浄化槽を設置する工事、または浄化槽の構造や規模を変える工事と定めています。点検(保守点検)や汚泥の引き抜き(清掃)は、工事とは別の業務です。

業務 法律上の扱い 行う人・会社
浄化槽工事(設置・構造や規模の変更) 浄化槽工事業 登録業者、または特例の届出をした建設業者。浄化槽設備士が監督
保守点検 浄化槽の保守点検 保守点検業者(自治体の登録制度があることが多い)、浄化槽管理士
清掃(汚泥の引き抜きなど) 浄化槽清掃業 市町村長の許可を受けた清掃業者

入れ替え工事では、古い浄化槽の清掃、撤去、新しい浄化槽の設置が続けて行われます。1社がすべてを行えるとは限らないので、誰がどこを担当するのかを最初に確かめます。

実際に施工する会社の登録・届出

契約先が元請けとして浄化槽の施工を他社に任せる場合は、元請けから施工担当会社の名称と担当範囲を提示してもらいます。福岡県の案内では、浄化槽工事を自ら施工せず、他の者に下請負させる場合は登録不要としています。契約先だけでなく、実際に施工する会社の登録・特例届出と、現場を監督する浄化槽設備士を確認してください。

浄化槽工事業の登録

浄化槽工事業を営むには、工事を行う区域を管轄する都道府県知事の登録を受けます。登録の有効期間は5年です。複数の都道府県で工事をする会社は、それぞれの都道府県で登録が必要です。

特例浄化槽工事業者の届出

建設業許可のうち、土木工事業・建築工事業・管工事業のいずれかの許可を持つ会社は、浄化槽工事業の登録に関する特例が適用されます。浄化槽工事業を開始したときは、工事を行う区域を管轄する各都道府県知事への特例浄化槽工事業者の届出が必要です(浄化槽法第33条)。

管工事業の許可だけを確認して終わらず、工事を行う都道府県への特例届出の控えと、浄化槽設備士の配置を確認してください。

浄化槽設備士

登録業者も特例の届出業者も、営業所ごとに浄化槽設備士を置きます。工事のときは、浄化槽設備士が実地に監督します(浄化槽設備士が自ら工事をする場合を除く)。

建設業許可との関係: 浄化槽工事業の登録は、建設業許可の代わりにはなりません。軽微な建設工事を超える場合は、施工内容に応じた建設業許可も確認します。金額の算定は軽微な建設工事の基準で扱います。

確認のしかた

確認すること 方法
施工担当会社の浄化槽工事業の登録番号、または特例の届出の有無 元請けから施工担当会社の提示を受け、登録の通知書や届出の控えの写しをもらう。都道府県が業者の名簿を公表していることもある
建設業許可(特例の場合) 許可の業種(土木・建築・管)と有効期限。建設業許可の調べ方
浄化槽設備士 現場を監督する人の氏名と、浄化槽設備士証

入れ替えの流れ

施設の浄化槽を、新しい浄化槽に入れ替える場合の一般的な流れです。細かな手順や様式は、自治体ごとに違います。

段階 内容 施設側がすること
1. 現状の確認 今の浄化槽の種類(単独処理か合併処理か)、人槽(処理できる人数の規模)、設置年、点検・清掃・法定検査の記録 維持管理の記録を集める
2. 下水道の計画の確認 近く公共下水道が使えるようになる地域なら、入れ替えずに下水道へ接続する選択もある 市町村の下水道の担当に確認する
3. 見積もりと業者の選定 実際に施工する会社の登録・届出と浄化槽設備士を確認する(前の章) 複数社に条件をそろえて見積もりを依頼する
4. 設置の届出 設置・変更の届出、または建築確認による手続きを確認する 自治体の窓口で手続きと着工可能日を確認し、申請者・作成者・提出者を決める
5. 古い浄化槽の清掃 撤去・埋め戻しの前に、汚泥を引き抜き、清掃する 清掃業者の手配
6. 撤去・設置工事 古い槽の撤去(撤去できない場合の扱いは自治体に確認)、新しい槽の設置、配管の接続 工事中のトイレ・排水の使用制限を社内に周知
7. 使用開始の報告と検査 使用開始から30日以内に使用開始の報告。使用開始後3か月を経過した日から5か月間に、設置後等の水質検査(第7条検査)を受ける 報告先と、指定検査機関への申込方法を確認
8. 維持管理の手配 使用開始前に保守点検・清掃を手配し、使用中も継続。毎年1回の法定検査(第11条検査)を受ける 保守点検・清掃の契約と、指定検査機関への申込みを分けて確認する

大型施設の管理体制: 処理対象人員が501人以上の浄化槽では、保守点検・清掃の技術上の業務を担当する、有資格の技術管理者を置く必要があります(浄化槽管理者が自ら技術管理者として管理する場合を除く)。使用開始前に、法令に適合する管理体制を確認します。

設置の手続きと着工時期

浄化槽を設置する・構造や規模を変えるときは、都道府県知事(保健所を設置する市・特別区は市長・区長)を経由して、建築確認などを扱う特定行政庁にも届け出ます(軽微な変更を除く)。設置等の届出による場合は、原則として受理から21日(国土交通大臣の型式認定を受けた浄化槽は10日)を経過してから着工します。建築確認を受ける場合等は別途の設置届が不要となるため、適用される手続きを窓口で確認してください。

設置・変更する者が手続きを行います。申請者・作成者・提出者を決め、工程表に着工可能日を記載します。

単独処理浄化槽(トイレの汚水だけを処理する浄化槽)は、法律の改正によって、現在は原則として新しく設置できません。入れ替えるときは、台所や浴室などの生活雑排水もいっしょに処理する合併処理浄化槽への転換を基本に検討します。人槽や設置スペースが変わることがあるので、早めに業者に現地を見てもらってください。

撤去だけをするとき(下水道への切り替えなど)

公共下水道に接続して浄化槽を使わなくなる場合などは、最終清掃・消毒のうえで撤去するのが基本です。撤去できない場合に埋め戻しを認める自治体もありますが、任意に選べるものとして進めず、現地の自治体に確認してください。

  • 廃止届: 浄化槽管理者は、浄化槽の使用をやめたときは、その日から30日以内に、都道府県知事(保健所を設置する市・特別区は市長・区長)に届け出ます(浄化槽法第11条の3)。
  • 撤去・埋め戻しの方法: 汚泥の清掃、消毒、槽の撤去または砂などでの埋め戻しの方法は、自治体が手引きで決めていることがあります。
  • 下水道への接続: 下水道への接続工事(排水設備の工事)は、市町村の指定排水設備工事業者に頼むよう定めている自治体があります。工事場所の自治体の規定と名簿を確認してください。浄化槽工事の業者と同じ会社とは限りません。

見積もりで確認すること

項目 確認する点
清掃・汚泥の処分 古い浄化槽の清掃の費用が含まれているか。清掃業者は別手配か
撤去・処分 古い槽の撤去方法。撤去できない場合は自治体への確認結果。処分費は含まれるか
掘削・土工事・舗装の復旧 駐車場の下にある場合は、舗装の復旧費が大きくなる
新しい浄化槽の型式・人槽 建物の用途と人数から決まる人槽が妥当か
届出の書類の作成 設置の届出・廃止届の書類作成が含まれるか
工事中の仮設 仮設トイレや、排水を止める期間の対応
使用開始後の検査・維持管理 設置後の水質検査の申し込み、保守点検の契約が別か

浄化槽の入れ替えの費用は、人槽・槽の材質・掘削の条件・舗装の有無で大きく変わります。人槽と施工範囲をそろえ、上の内訳に沿って見積もりを比べます。補助制度を使う場合は、法人の施設が対象か、交付決定前の契約・着工が認められるかを、自治体の公募要領で確認します。

関連する記事

この記事では、浄化槽の入れ替え・撤去の業者と手続きを扱いました。次のテーマは、それぞれの記事で説明しています。

地域の管工事会社を探す

浄化槽工事の候補は、地域の管工事会社の一覧から探せます。一覧の許可情報だけでは、浄化槽工事業の登録や特例の届出の有無は分かりません。候補の会社に、この記事の確認項目を直接たずねてください。

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出典・参考

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