協力会社に初めて連絡するときは、自社の立場、頼みたい工事、現場の場所と時期、答えてほしい内容を先に伝えます。初回から詳しい見積もりを求めるより、まず対象工事への対応と相談の可否を確認すると、相手が判断しやすくなります。
以下は、電気工事・管工事の元請け担当者が使う文例です。角括弧の中を実際の条件に置き換え、未確定の項目は未確定と書いてください。問い合わせ先の案内に従い、資料送付や再連絡の希望も確認して使います。
連絡する前に依頼の要点をまとめます
自社の紹介が長く、現場条件がわからない連絡では、担当者へ取り次ぐことも難しくなります。次の項目を短く整理してから連絡します。
| 項目 | 伝える内容 |
|---|---|
| 自社と立場 | 会社名、部署、氏名、元請けか設備の所有者か |
| 工事 | 配線・照明・給排水・空調などの具体的な範囲 |
| 場所と建物 | 市区町村、工場・ビル・店舗などの用途 |
| 時期 | 希望する施工時期、現地調査の候補、確定していない条件 |
| 制約 | 稼働中の工事、停電・断水、夜間、搬入制限の有無 |
| 相談の段階 | 受注済み、見積中、将来の取引相談など |
| 次に聞くこと | 対応の可否、担当窓口、資料を送ってよいか |
将来の案件を保証できない場合は、「継続発注します」と約束しないようにします。工事の受注前なら、その段階を明示します。また、初回連絡では施設の詳細図面や個人情報を大量に添付せず、相手先と送付方法を確かめてから共有しましょう。
電話の文例は取り次ぎと相談を分けます
電話では、最初に用件を示して、担当者が話せる状況かを確認します。
初めてお電話します。[自社名・部署]の[氏名]と申します。[市区町村]の[建物用途]で予定している[工事内容]について、協力会社として施工をご相談できる会社を探しております。工事のご相談のご担当の方はいらっしゃいますか。
担当者につながったら、次のように続けます。
[予定時期]に、[施工範囲]をお願いできるかのご相談です。現在は[受注済み/見積段階]です。[夜間作業・停電等]の条件があります。まず、御社の対応分野に当たるか、また、この時期の工事についてご相談が可能かを伺えますでしょうか。可能でしたら、概要をお送りしてもよろしいでしょうか。
不在の場合は、相手に折り返しを求める前に、連絡しやすい方法を聞きます。対応できないとの回答なら、了承して終了します。理由をしつこく聞いたり、その場で別会社の紹介を求めたりする必要はありません。
電話の後は、資料送付の可否、宛先、次に連絡する時期だけでも記録してください。別の担当者が重ねて電話することを防げます。
メールの文例は確認済みの宛先に送ります
以下は、電話などで工事相談の資料送付先を確認した後に使う文例です。各社が案内する問い合わせ方法や受け付ける用件を確かめてください。
件名:[市区町村・工事内容]の施工に関するご相談([自社名])
[相手先会社名]
[担当者名] 様
先ほどお電話しました、[自社名・部署・氏名]です。
資料送付についてご了承いただき、ありがとうございます。
下記工事について、協力会社としてご相談が可能か伺いたく、ご連絡しました。
・現場:[市区町村、建物用途]
・工事内容:[施工範囲。撤去、試験、復旧を含むか]
・予定時期:[期間、確定/調整中の別]
・作業条件:[日中/夜間、稼働中、停電・断水等]
・現在の段階:[受注済み/見積段階]
・支給・手配:[主要機器や材料の手配区分、未確定事項]
まずは、上記工事への対応と、現地調査のご相談が可能かを
お知らせいただけますと幸いです。
詳細図面は、送付先と共有方法を確認のうえお送りします。
[希望日]までにご回答が難しい場合は、回答可能な時期を
お知らせください。今回は対応が難しい旨のご回答でも差し支えありません。
[自社名・部署・氏名・所在地・電話・メール・公式サイト]
支払い条件が決まっている場合は、締め日、支払日、支払方法を補足します。決まっていなければ「別途協議」とし、好条件に見せるために確定していない約束を書かないことが大切です。
手紙は概要と連絡先を読み取りやすくします
手紙は、将来の取引に向けた窓口確認にも使えます。突然の訪問や大量の添付資料を前提にせず、相手が返答する方法を選べる文面にします。
[相手先会社名] 工事受注ご担当者様
協力会社としての工事相談について
突然の書面にて失礼いたします。
当社は[所在地]で[自社の事業]を行う[自社名]です。
[相手先公式サイト等]で[確認した対応工事]を拝見し、
[地域]の[工事内容]についてご相談先を探しております。
現在の計画は[案件の段階、場所、予定時期、施工範囲]です。
御社で工事のご相談を受け付けていらっしゃる場合は、
下記窓口まで、連絡可能な方法をお知らせいただけますと幸いです。
概要をご説明し、対応の可否を伺いたく存じます。
本書面は、案件や継続発注を確約するものではありません。
ご相談が難しい場合、ご返信には及びません。
[作成日]
[自社名・部署・担当者・所在地・電話・メール]
「御社の実績を拝見しました」と書くなら、実際に確認した工事と情報源を控えます。確認していない実績や得意分野を、定型文のまま入れないようにしてください。
返事がないとき・断られたときの文例
回答の期限を過ぎても返事がないときは、一度だけ短く確認します。何度も電話やメールを重ねないようにします。
件名:【再送】[工事内容]のご相談について([自社名])
[担当者名] 様
[送付日]にお送りした[工事内容]のご相談について、
念のため再度ご連絡しました。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご対応の可否だけでもお知らせいただけますと幸いです。
今回は難しい場合も、その旨のご返信で差し支えありません。
[自社名・部署・氏名・電話]
対応できないという回答をもらったときは、お礼を伝えて終わります。次の機会につなげたい場合は、相談してよい工事の種類や時期を一言たずねる程度にとどめます。
ご検討いただき、ありがとうございました。
承知いたしました。今後、御社の対応分野に合う工事がありましたら、
改めてご相談させていただいてもよろしいでしょうか。
人数だけの依頼を避け、工事の責任範囲を伝えます
「人を何人出せますか」だけでは、工事を請け負う相談なのか、人の手配なのかが伝わりません。完成させる範囲、材料・機器、施工管理、試験の分担を示します。
建設業務への労働者派遣は禁止されています(2026年10月時点、厚生労働省の案内)。初回の文面でも、人の手配ではなく、工事を請け負ってもらう相談であることがわかるように書きます。請負と常用(人工出し)の区別は、常用と請負の違いで詳しく扱います。
初回の回答をもらった後は、次の順に話を進めます。
- 対応工事と時期を確認します。
- 現地調査の条件と、見積もりに必要な資料を決めます。
- 許可・登録・資格など、工事に必要な条件を照合します。
- 見積範囲、施工体制、契約条件を協議します。
- 採用の可否にかかわらず、検討結果を連絡します。
出典
制度上の注意点は厚生労働省の派遣禁止業務の案内を参照しています。各文例は、工事相談用の編集部作成のひな形です。
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候補探し全体は電気工事の協力会社の探し方と管工事の協力会社の探し方で扱います。取引開始の手続きは必要書類と手順、見積もりの依頼文は見積依頼書の書き方、請負の判断は常用と請負の違いを参照してください。
地域の会社へ相談する
地域の会社の一覧から候補を探し、各社の公式窓口に工事内容と予定時期を伝えてください。協力会社として受注できるかは、直接確認しましょう。



