チェック項目と星の評価つきの評価シートと、天秤のイラスト
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協力会社の選定基準と評価シート|そのまま使えるチェック項目と配点例

目次
  1. 選定基準を決める理由
  2. 基本の項目
  3. 評価シートの例
  4. 取引を始めた後の定期評価
  5. 関連する記事
  6. 基準に合う会社を探す

協力会社の選定基準は、①許可・登録 ②保険 ③資格者 ④施工の体制 ⑤安全の取り組み ⑥実績 ⑦経営の安定 の7つの分野で作るのが基本です。まず、必要な許可・登録、加入義務のある社会保険、法令上必要な資格者の確保・配置を必須条件として確認します。その条件を満たす会社について、資格者の余力や施工体制などを評価項目として比べます。こうして分けると、担当者による判断のぶれを減らせます。この記事の評価シートは、表をそのまま社内の様式に写して使えます。

制度に触れる部分は、2026年10月時点の内容です。

選定基準を決める理由

協力会社の選び方が担当者の経験だけに頼っていると、次のような問題が起きやすくなります。

  • 担当者が替わると、選び方が変わる。過去にトラブルのあった会社に、別の担当者がまた発注してしまう
  • 許可の期限切れや、社会保険の未加入に気づかないまま発注してしまう
  • 「なぜこの会社を選んだのか」を、発注者や社内の監査に説明できない

建設業法では、元請けにも下請けを使うときの責任があります。たとえば、発注者から直接請け負った特定建設業者は、下請けが建設業法や労働関係の法令に違反しないよう指導に努めることとされています(建設業法第24条の7)。また、国土交通省の「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」は、元請けに対し、加入義務があるのに社会保険に未加入の会社を下請けに選ばないよう求めています。基準を文書にしておくことは、こうした責任を果たした記録にもなります。

基本の項目

必須の条件(満たさなければ取引しない)

項目 内容 確かめ方
建設業許可 請け負わせる工事の業種の許可があるか(軽微な工事だけを頼む場合を除く)。有効な許可か(更新申請中で満了日を過ぎた場合は、従前の許可の効力継続も確認) 国交省の検索システム、許可通知書の写し
業種ごとの登録 電気工事なら電気工事業法の登録・通知(建設業者はみなし登録・みなし通知の届出)。給水装置の工事なら工事場所の水道事業者の指定(軽微な変更を除く) 登録証・届出の控え、水道事業者の名簿
社会保険 健康保険・厚生年金・雇用保険のうち、加入が必要なものに加入しているか 施工体制台帳・再下請負通知書の記載、加入を示す書類
必要な資格・技術者 法令上必要な作業資格を持つ人と、必要な主任技術者・監理技術者などを確保し、適法に配置できるか 資格証、雇用関係、配置計画
反社会的勢力でないこと 契約書・誓約書で確認 誓約書

社会保険は適用除外(制度上、加入義務がない場合)の有無も確認します。資格者を適法に配置できない会社は、ほかの項目の点数が高くても発注できません。

軽微な工事の範囲は建設業許可がない会社に工事を頼めるかを、電気工事の登録は電気工事業の「登録」と建設業の「許可」の違いを参照してください。

評価の項目(点数をつけて比べる)

分野 主な項目
資格者 電気工事士・施工管理技士・給水装置工事主任技術者など、工事に必要な資格者の人数。現場に主任技術者を置けるか
施工の体制 職人の人数、同時に受けられる現場の数、対応エリア、緊急時の連絡体制
安全の取り組み 安全書類をきちんと出せるか、安全教育の実施、過去の労働災害の有無と再発防止策
実績 同じ種類・規模の工事の経験、主な元請け、施工事例
品質 施工の精度、手直しの頻度、写真・書類の提出
経営の安定 設立からの年数、資本金、決算の状況(経営事項審査を受けていれば経営状況の評点)、取引先の偏り
対応の姿勢 連絡の早さ、見積もりの明確さ、変更への対応

経営事項審査(経審)は、公共工事を直接請け負う建設業者の経営状況などを審査する制度です。結果の確かめ方は経営事項審査(経審)の見方で解説しています。

評価シートの例

下の表は、必須条件を満たす会社の余力や対応を、1・3・5点の3段階で採点する社内様式の例です。配点と判定基準は編集部の提案例で、法定の基準や業界統計ではありません。重み(係数)は、自社の工事の性格に合わせて変えてください。たとえば、工場の夜間工事が多い会社なら「施工の体制」の重みを上げます。

協力会社 評価シート(初回の選定用)

分野 評価の観点 5点 3点 1点 重み 点数
資格者 適法に配置できる資格者の余力 当該工事の担当者・交代要員に加え、別の現場の担当者も確保できる 当該工事の担当者と交代要員を確保できる 当該工事の担当者は確保済みだが交代要員は要相談 ×3
施工の体制 人数・同時に受けられる現場 繁忙期も対応できる 時期を調整すれば対応できる 対応できる時期が限られる ×2
安全 安全書類・安全教育 書類が早く正確。教育の記録がある 書類は出るが催促が要る 書類が出ない・不備が多い ×3
実績 同種・同規模の工事 複数ある 1件ある・近い種類はある ない ×2
品質 施工の精度・写真・書類 手直しがほぼない 軽い手直しがある 手直しが多い ×2
経営の安定 年数・決算・取引先 心配な点がない 一部に確認したい点がある 心配な点がある ×2
対応の姿勢 連絡・見積もり・変更対応 早く明確 ふつう 遅い・あいまい ×1
合計(最大75点)

判定の例: 必須の条件をすべて満たし、合計が60点以上なら「採用」、45〜59点なら「小さな工事から試す」、44点以下なら「見送り」。この点数の区切りは例です。自社の実績を見て決めてください。

表をコピーして表計算ソフトなどに貼り付け、会社名・対象工事ごとに記入してください。評価を確認した資料や聞き取りの内容も、点数と一緒に残します。品質など初回に判断できない項目は「未評価」とし、確認済みの項目の合計だけで採用を決めないようにします。

シートの欄外に残す記録: 確認した日、確認した人、確かめた書類(許可通知書の写し、保険の書類など)、許可の有効期限。

初回の評価は、書類と聞き取りでつける項目(資格者・体制・経営)が中心です。品質・対応の姿勢は、最初の工事のあとに付け直します。合計点にかかわらず、安全や品質に重大な懸念が残る場合は、原因と改善策を確かめてから判断します。

取引を始めた後の定期評価

選定は一度で終わりではありません。年に1回か、工事が終わるごとに評価を付け直すと、関係を続ける会社、改善をお願いする会社が見えてきます。

時期 やること
工事が終わるごと 現場の担当者が「品質」「安全」「対応の姿勢」を採点する
年に1回 許可の有効期限・保険の加入・資格者を確かめ直し、1年分の点数を平均する
許可の更新の時期 許可の有効期限(5年)が近い会社に、更新の予定を確かめる

定期評価の結果は、協力会社にも伝えると改善につながります。結果の伝え方や、関係を長く続けるための管理は協力会社との関係を続けるための管理のしかたで扱っています。

関連する記事

この記事では、選定基準と評価シートだけを扱いました。次のテーマは、それぞれの記事を参照してください。

基準に合う会社を探す

評価シートを作ったら、電気工事の協力会社の探し方または管工事・設備工事の協力会社の探し方を参考に候補を集めます。地域の一覧と各社の会社ページで許可情報などを確認し、施工体制や受注の可否は各社へ直接問い合わせてください。

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